「学び舎の記録遺産 ―学校資料の保存・活用を考える―」
1.趣旨
第296回研究会では、重要な資料群である学校資料をテーマに据えます。学校資料については、近年、地域博物館や、アーカイブズ学・教育史学などの学界で議論が拡散しつつあり、資料保存・文書管理の観点からも諸課題を集約、整理する必要があると考えられます。学校資料がどのように現場で扱われ、保存もしくは廃棄され・散逸してしまったのかなどの実態にもふれたいと考えています。
報告1では、富田健司氏が学界や資料保存現場において、これまで学校資料についてどのような形で議論され、その経過から学校資料の保存をめぐる諸課題を整理し提示します。なお、利用に関しても若干言及します。
報告2では、中根賢氏が事例として「神奈川県教育史(戦後編)」の資料所在調査から、学校資料がおかれている現状を踏まえ、資料を残す具体的な方法や保存・活用の方向性について報告します。
両氏からは、学校統廃合時における資料の保存や、学校における文書管理と学校におけるアーカイブズとの関係性などについても議論などで言及いただき、今後資料保存の現場からどのように学校資料にアプローチすべきか、その方策を提起し、参加者との情報共有を目指すものとしたいと考えています。
本研究会内で使用する「学校資料」という文言の定義は、富田健司氏が提唱した「国民の教育を受ける権利を保障するために、人的(職員)・物的(施設・設備)要件等が整備され、意図的かつ計画的な目的の下に継続的に教育を行う組織が、組織経営及び組織の立地する周辺環境下で生活する人々(園児、児童、生徒、保護者、学区住民、教育委員会関係者等)と何らかの関係性を形成する中で作成、製作あるいは収集されてきた資料の総体で、現に学校に所在するもの」を使用しました。
なお、本定例研究会は、神奈川県歴史資料取扱機関連絡協議会との共催企画です。
2.日時
平成30(2018)年7月27日(金)13:30〜17:00
(13:00受付開始)
3. 会場 神奈川県立公文書館 大会議室
(〒335-0021神奈川県横浜市旭区中尾1-6-1)
相鉄線「二俣川駅」北口より徒歩17分
アクセス →
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/kt7/cnt/f1040/p10460.html
4.内容
・報告1 「学校資料の保存活用―その歴史的展開を振り返る」
富田 健司 氏(芳賀町)
・報告2 「学校資料を残すには−「神奈川県教育史(戦後編)」の
資料所在調査から−」
中根 賢 氏(神奈川県立総合教育センター)
・質疑応答・議論
終了後、有志による情報交換会(懇親会)を予定しております。
(会場・会費未定)
5.参加費
関東部会員、神奈川県歴史資料取扱機関連絡協議会:無料
会員外:資料代として500円(当日受付にて支払い)
6.申込方法
申込先は下記の通り。
7.締切
平成30年(2018)7月20日(金) |